退職届の正しい書き方について

「仕事の責任と給料がマッチしていない」、「ブラックすぎる労働環境に疲れてしまった」など、今勤めている会社を辞めたいと思う理由はさまざまでしょう。

とはいえ、会社を辞める際にはエネルギーが要ります。せっかく今の会社に入って仕事に慣れ、実績を積み上げるまでにも膨大な労力がかかったのですから、それをリセットして新しい会社でゼロから仕事を始めるのには勇気が要ります。

退職届と退職願いの違いについて

しかし、ずっと辞めたいと思っている会社で働くことほど苦痛なものはありません。ただ終業時間を待っていたり、気配を消して上司から何も言われないようにしたりしていても面白くもありませんし、仕事のやりがいはまったく感じられませんよね。

なかには意を決して、退職へのステップを踏み出す人もいることでしょう。しかし、最初につまずくのは「会社をどうやって辞めるのか」ということです。

今回は会社を辞める際に書くことになる「退職届」について書き方をくわしく解説します。また、退職届と似た響きの「退職願い」や「辞表」との違いについても紹介します。

次のステップを新たな気分でスタートするには、今いる会社からの円満退職が不可欠です。

お世話になった会社に対して、失礼のない形で退職届を出せるようにしておきましょう。

どちらを最初に出すべき?

退職届と退職願いですが、どちらを出すべきでしょうか?実はこの2つには大きな違いがあるため、自分の意思を正しく伝えるために必ず確認しておきましょう。

退職届:「会社を辞める」意思を明確に伝えるもので会社側が受理したら、退職が完了となる。そのため、一度出した退職届を撤回することはできない。

退職願い:「会社を辞めたい」という意思を伝えることを目的とした書類。提出をしただけでは退職手続きに移行することはできない。

このように、どちらの書類を出すかによって大きく意味合いが異なるのが特徴です。

退職願いを出すとともに自分が退職したい意向を伝え、相手の了承があったうえで退職届を出すのが正式な流れではありますが、まずは「退職の意思」を口頭で伝えたあとに上司などの了承があれば、退職届を書くという流れでも問題ありません。会社によって慣例が異なることもあります。

辞表とは何が違うの?

それでは、辞表との違いはあるのでしょうか?辞表は役員クラス以上が退職を願い入れる際に提出するものです。そのため、基本的には用いることはありません。30歳や40歳ほどの社員であれば経営にたずさわっている人も多いため、自分が該当する場合は「辞表」と記しましょう。

見出し2:退職届・退職願いの正しい書き方と渡し方

小見出し1:絶対に書かなければいけないこととは?

それでは、退職届や退職願いの正しい書き方について確認しておきましょう。
いずれも記しておかなければいけない内容は下記の通りです。

・退職理由
・退職日
・提出日(執筆した日)
・署名と所属部署
・捺印(シャチハタはNG)
・宛名(社長名)

この前後に挨拶の言葉を述べるのが一般的ですが、最低限上記だけは必ず記すようにしましょう。

白地の便箋を用意したうえで縦書きにて書き進めます。「退職届」もしくは「退職願」と書き、書類の趣旨を明確に。

その後、文章にて続ける形で「このたび、一身上の都合により○○年○月○日を以って、退職したくお願い申し上げます。」などと記します。

退職理由は「一身上の都合」で問題ありません。むしろ、ここで個人的な退職理由を書くことは好ましくありません。

最後に自分の名前と所属部署を記載。捺印も正式な印鑑を使用してください。宛名は上司ではなく社長宛とするのが基本です。社長の名前はかならず自分の署名よりも位置が上にくるようにしてください。

いうまでもなく、万年筆やボールペンを使用して丁寧に書きましょう。シャープペンシルやPCでの作成はNGです。

封筒へは何を書くべき?

こうしてできあがった退職届や退職願いを封筒に三つ折りにして入れて渡します。

封筒もなんでも良いというわけではなく、白地で柄の入っていないものを使用してください。郵便番号を書き込む欄があるものは常識を疑われる場合も。面倒であっても、形式に沿ったものを購入してくださいね。

封筒には中央部分に退職届(退職願)と記載し、裏に氏名と配属部署を記載します。

これだけはやってはいけない渡し方!

次に気をつけたいのは、書類の渡し方です。絶対にアポも取らずに上司の机に赴いて、突きつけるような渡し方はしてはいけません。

退職を申し出る際は事前に上司の都合が良い日時を伺い、その際に落ち着いた環境で話をしたい旨を伝えましょう。相手にも心の準備をする時間を与える気配りが大切です。

上司にとっては、退職は自身の評価にも関わってきます。ほかの部下の前で退職届を出すのは上司の顔に泥を塗る行為だと心得ましょう。

そもそも退職届の提出は法律で決められているの?

会社との折り合いが悪く、なかなか退職まで進めないというケースも考えられなくはありません。そうなると「退職届を受理してもらえなければいつまでたっても辞められないのか?」と不安になってしまいますよね?

結論、退職届は退職にあたって必ずしも要るということはありません。退職は被雇用者が自らの意思で決められるもので、会社にそれを止める権利はありません。(契約社員として働いている場合、期間内での退職は了承が必要な場合もありますが、基本的には退職の意思を尊重してくれます。)

しかし、会社を辞めた後には保険の切り替えを行う必要があるのですが、この際には会社から離職票などの必要書類を取り寄せなければなりません。そのため、基本的には退職届を受理してもらい、必要な手続きを会社側にとってもらえることを約束してもらいましょう。

退職届を書いてはいけないケースもある?!

これは稀なケースですが、退職届を出さないほうが良いケースもあります。それは会社側の都合で退職を余儀なくされた場合です。たとえば、会社の倒産やリストラなどは、こちらの自主都合での退職には該当しないため、非雇用者は失業保険を受けることができます。自主都合の場合でも失業保険は受け取れないこともないのですが、給付までに時間がかかる傾向にあります。

もし、会社都合の退職であるにもかかわらず退職届を書くように指示された場合はすぐに提出せず、労基や弁護士など法的知識がある人に必ず相談するようにしてください。

退職届・退職願いを出す際に訊かれることとは?

退職の理由を訊かれる

とくに退職願いを出す場合は、退職届よりも「明確に辞める意思」が示されていない分、退職を引き止められることも考えられます。退職は被雇用者の権利のため、民法でも14日前に退職の意思を表明すれば、会社の同意なしであっても退職は成立できると定められています。

「どうして辞めるの?」、「何が原因?」と上司に訊かれるかもしれませんが、これは上司もできることなら辞めてほしくないため、解決法を探っているのかもしれません。

上司との関係次第にはなってしまいますが、退職をする意思が明確な場合は「すでに次が決まっている」ということを伝えましょう。辞める理由を述べても、慰留(ひきとめ)を続けられる可能性もあります。

整然とした態度で退職の意思を伝えるのは勇気が要ることではありますが、お互いの時間をむだにしないためにも、はっきりと伝えることを心がけてください。

転職先を訊かれる

次に訊かれやすいのが転職先です。会社側も「競合先に転職するのでは?」と不安に感じていることもあり、執拗に聞かれるケースもあります。

しかし、転職先の企業を伝える必要はありません。もちろん、してはいけないというわけではありませんが、自分のこの先のキャリアのことを考えると転職先を正直に伝えるメリットはほとんどないと考えられます。

どうしてもらちがあかない時は「まだ、決まっておりません。」、「独立も視野に入れています」などと、理由をつくるのも手です。

引き継ぎの有無

自分の持っている案件の処理や引き継ぎは誠意に話し合いに応じる必要があります。「立つ鳥跡を濁さず」というように、残った同僚に迷惑をかけないためにも、退職の意思を伝える時点で考えておきたいところです。

とくに40代を過ぎれば、プロジェクトを一任されていることもあるでしょう。病気や家族の都合などしかたがない場合をのぞいては、プロジェクト完了までは責任をもって見届けるのも大切です。

引き継ぎに関しては、自分から勝手に進めることはせずに上司に相談を。退職する旨を部署内の人に正式に伝えてから、引き継ぎを始めるようにしましょう。

次が決まっていなくても退職届は出してしまっても良い?

転職には思わぬタイムロスがあることも

退職届を無事に出し終わりひと安心…と思いきや、まだ転職先が決まっていないという人もなかにはいるかもしれません。

現在勤めている会社があまりに激務の場合、まずは会社を辞めてからでないと何もできないという人もいるかもしれませんね。

しかし、転職活動は予想以上に時間がかかるケースがあるため、退職届をまだ出していない人は、次の仕事をスタートできるまでにどれぐらいの時間がかかるかある程度、目処がたててから退職したほうが良いでしょう。

会社によっては新しい期のはじめに勤務を開始してほしいという場合もあります。たとえば、5月に内定をもらったとしても、7月がその会社の期の始まりであれば、2ヶ月は仕事を開始できない…という可能性もあるのです。

そのため、内定が出た後に「いつ勤務を開始できるか」という点は必ず確認しておくようにしましょう。

雇われるだけではない「働き方」もある

フリーランスは本当に不安定?

ここからは退職した後の選択肢についてです。

退職をして、転職活動に専念しているもののなかなか内定を得ることができないと悩んでいる人もいるかもしれません。

タイミングよく雇ってくれる会社を探すことは難しいことです。しかしながら、収入を得る方法は会社に雇われて働くことだけではありません。

雇われるのでなければ、雇う。つまり起業をするという考え方もあるのです。今では、フリーランスにプロジェクトや常駐の依頼をオンライン上でいるクラウドソーシングというサービスも普及しています。今までは「脱サラ」と呼ばれるように、会社員を辞めて独立するのは非常にハードルの高いことだとというイメージがありました。その考えは今も根強く残っています。

しかし。今はインターネットの時代です。どの企業も人材不足であえいでいるなかで機敏に動けるフリーランスという存在は非常に重宝されるものなのです。もちろん、PCスキルや専門分野の知識や経験はあるに越したことはありませんが、ライティングの仕事など誰にでも始められる仕事はたくさんあります。

「雇う」と「雇われる」の中間の立ち位置ともいえるフリーランスは、現在社会保障制度なども整ってきています。フリーランスの失業保険サービスなどもローンチされており、フリーランス=不安定な生き方というのは過去のものになりつつあります。

そもそも、フリーランスがリスキーだという考え方にとらわれていること自体、危険な考え方でもあります。フリーランスは顧客を選べますし、顧客の数を増やすことも減らすこともできます。つまり、収入源を複数保てる状態なのです。

うまく自分のなかでリスクマネージメントをすれば、取引先の一社との取引が途絶えても、収入が激減するということはありません。会社の場合はその判断を経営層の一部の人たちに委ねることになります。

また、今の会社の経営が傾かないという保証はどこにもありません。また、経営が順調でも新しくきた上司との折り合いが悪くなったり、自分が得意でもない部署に配属されたりしてもうまく順応しなければなりません。そういった意味では会社員生活というのも決して安定しているわけではありません。

会社を辞めて自由になった今、新しい働き方を模索してみるのも1つの方法ではないでしょうか?

フランチャイズで自分のビジネスを持つ方法も

次に、考えられるのがフランチャイズで独立開業することです。

フランチャイズであれば、業界ですでに知名度のあるブランドの名前を使って、ビジネスをスタートすることができます。また営業や顧客対応のサポートまで行ってくれるところもあります。

ビルメンテナンス清掃を手がけるビルズもそんなフランチャイズでの独立開業を支援する会社です。リスクを老い過ぎることなく、自分のビジネスを手にしたい人は説明会にて詳細をお伝えしています。

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