退職後、会社とトラブルを起こさないために

退職が決まったら、急に忙しくなるのはよくある話です。会社とトラブルにならないためにしっかりとした知識を得て行動するようにしましょう。

一貫して考えなければならないのが「感謝の気持ち」を持った対応をするべきだということです。退職する理由は人それぞれあると思います。もしかしたら、会社に対して大きい不満や憤りを感じていることもあるかもしれません。しかし、今後を考えるうえで「円満退社」するというのは退職者にもメリットが多いのです。

会社から給与をいただいて生活があったことを忘れずに最後の勤めを行うようにしましょう。

就業規則を確認しておく

退職を決意したら、まずは会社の就業規則を確認することをおすすめします。なぜなら、就業規則というものは、普段の規則を書いているものだけでなく、「退職に関してのルール」も書かれているからです。この就業規則をしっかり読んで中身を確認しておけば事前に会社とのトラブルを回避することができます。起こりうる退社時のトラブルを例に見ながら、自身で困らないためにもしっかり確認していきましょう。

<退職日の決定>

就業規則には、退職を希望する日よりどれくらい前に申し出なければならないかが明記されています。基本的には、1ケ月前とされているケースが多いです。これは退職した場合の引継ぎ期間の目途を1ケ月と考えている会社が多いためです。ただ、就業規則はあくまで会社により、その内容も違いますので確認しておきましょう。

また、有休を消化する期間もある程度必要になる人もいるかと思いますので、自身で計算した退職日を決定しましょう。

<退職の手続きのトラブル>

会社が「退職を認めてくれない」というトラブルも稀に起きることがあります。
会社側は人手不足などを原因とするケースが多いのですが、就業規則で定められた権利がしっかりと掲載されているはずです。こういった内容を知ることで自身の主張を強くすることができます。この問題が深刻になった場合には労基署と呼ばれる「労働基準監督署」に相談することで解決することができますので覚えておきましょう。

ですが、まずは自身で問題解決にあたる必要があります。

<退職金・ボーナスが減額になる>

退職金やボーナスの規定はそれぞれの会社によって異なります。だからこそ、規定を知らない場合はしっかりと確認する必要があるでしょう。
規定がある場合は、しっかりとした計算をまず自身で行ってみて比較することができます。ただし、ボーナスの場合の査定内容は公開されない会社がほとんどで、金額が大幅に減額されることもあります。

この理由は、ボーナスが「将来への期待」も含んだ査定にする考え方のあるため、そういった考え方なのだと理解する必要はあるかもしれません。

退職が決まったら

退職が決まったら、後悔しないように会社にいるうちにできることをしておきましょう。「立つ鳥、跡を濁さず」という言葉があります。どうせもう辞めるからという理由でいい加減な業務をしないように最後まで全力であたりましょう。もし、会社に様々な不満があって辞める場合にはそういったモチベーションを持ちにくいという考え方は理解できます。

しかしながら、会社を退職した後も人間関係は続いていきます。残る人のため、最後まで全力を出しましょう。

また、年金や保険、税金の考え方などを勉強しておきましょう。サラリーマンとして会社に属しているうちは給与から天引きされているため、あまり真剣に考えたりする機会がありません。まず、「厚生年金」という年金を「国民年金」に切り替える必要があります。
また、健康保険も「国民健康保険」に切り替えを行うか、「任意継続」を選択するのかということを考える必要があります。
また、失業保険をもらう手続きをしない場合には、会社が発行する離職票が必要になるなど、事前に知っておけば手続きがスムーズにできるようになります。

さらに免除してもらいたい場合の申請の方法など、今のうちにしっかり知識として身に付けておくことが必要です。会社は、所属しているメンバーを守る立場にあります。しかし、退職してからは、誰も守ってくれません。自分の身は自分で守ることができるように勉強することが重要です。

まだ始めていない人は転職活動を始めるべきです。40代の男性が転職をする場合には、自分の理想通りの転職はなかなかできない可能性があります。転職活動が長期化してしまえば「貯金がどんどん減っていく」という不安な毎日を過ごしてしまうことになります。そのため、在籍中に情報集めなど行っておいた方が賢明です。
特に人材会社への登録などは、休日を利用すればすぐにできますし、計画して行動することが大事です。

また、独立開業をする方は開業に向けての準備を着々とこなし、退職日した次の日からできるだけ短期間で商売をスタートできるようにするべきでしょう。

後任者への引継ぎはしっかりと完了しておこう

引継ぎというのは退職する人にとって、非常に重要な業務です。これが難しいのが、なかなか後任者の立場になれないということでしょう。しっかり丁寧に説明したつもりでも、後任者からすると「わからないことすらわからない」という状況になっていることが良くあります。

ここから学ぶべきは、「後任者の目線」で引継ぎを行う事ができるかどうか、ということになるでしょう。引継ぎの仕方は大きい流れで3つの工程に分けることができます。

①仕事をやって見せながら説明をする②理解できているか確認③マニュアルの整備、の3つです。順番に詳しく見ていきましょう。

① 仕事をやって見せながら説明をする

まずは、どういった作業になるのか説明する前にやってみせることです。やってみせることで後任者も業務に対してイメージすることができます。その後に説明を行います。この時に重要なのが、「何かわからないことはありますか?」としっかりヒアリングを行うことです。これは基本の確認動作の一環でもあり、説明している側も「ああ、ここが理解しにくいのか」というお互いのズレを確認することができ、非常に有効な手段です。

こういったコミュニケーションがないと、「一通り聞いたけど、結局よくわからなかった」という印象を後任者に与えてしまう必要があります。

② 理解できているか確認

後任者がしっかり理解しているかの確認は、実際に業務をやってもらうことが一番です。誰もが最初から完璧に業務をこなすことはできません。後任者にやってみてもらい、「この工程が抜けているよ」とか「ここを注意しないとミスが起こる」という具体的なアドバイスができるようになります。説明する側も、後任者がどこで躓くのかは事前にわかりません。
この作業をすることでその後任者にあった指摘をすることができます。また、よくありがちなのが、後任者が出来ないからといってイライラする、強い言い方になってしまってはいけません。

頑張って説明したのに後任者が出来ないので、そういった気持ちになるのはわかりますが、後任者が業務に対して恐れを抱くような発言や印象を与えてしまうのはNGです。

③ マニュアルの整備

マニュアルというと1から10までの立派な分厚いものを想像してしまいますが、要点をまとめたもので十分だと思います。また、困った際に対応できるメンバーの紹介と外注業者の連絡先を掲載しておけば、後任者がトラブルになってしまった時に対処できるようになります。また、良く起こりうるトラブルなどがあれば補足して回避方法などを記載しておくといいでしょう。

この引継ぎ業務は非常に重要ですので、しっかりと時間をかける必要があるのですが、退職者が有給休暇の消化をする、シフトが合わないなどの理由できちんと行われないケースもあります。しかし、退職する人が後任者に積極的に声をかけてスケジュールを調整するようにしましょう。

取引先への挨拶

取引先の挨拶はしっかり行い、後任者の紹介をしっかりしておきましょう。メールだけの挨拶になることもあるでしょうが、出来るだけ会いに行くことが良いでしょう。この際に重要なのが退職理由は細かく伝える必要はなく、できるだけ前向きな理由を伝えましょう。例えば「稼業を継ぐことになった」「独立することになった」「家庭の事情」など、簡潔に伝えることが重要です。退職する人がいても会社同士の関係性は変わりません。退職した後も社外秘の情報を漏らしたりしないように気を付けましょう。

また、後任の紹介はできるだけ上手に紹介してあげましょう。「私以上に信頼ができます」というと取引先には非常に良いのですが、後任者に過度なプレッシャーを与えることにもなってしまいます。このあたりは後任者のキャラクターを押し出すのが良いでしょう。何でも良いのですが、得意なスポーツや趣味などが無難でしょうか。何か印象に残ることを伝えて「しっかりやってくれると思います」というのが一番良いと思います。

退職する人の情報は、会社の財産です。したがって、どんなやり取りがあったのかを整理しておくことも重要な引継ぎの業務でしょう。

社内へのお礼はお菓子がベター?

退職の最終日には、社内にお菓子などを配り謝意を伝える人もいます。この考え方は職場の雰囲気などによって様々ですので必ず配るというものでもありません。
しかし、感謝を何かの形で伝える行為はやっておいた方が、最後の印象が良いものになります。高額なものを準備する必要はありませんが、何か準備する方がいいかもしれません。

また、挨拶回りにいったときに小分けで渡せるものがあると「気が利いているな」という印象を与えることができます。

退職の際にお礼として形に残るものは、やめておいた方がいいでしょう。やはり食べるもの、特に日持ちするお菓子というのは無難な選択です。
他にもケーキ、プリン、ゼリー、ドリンクなどもいいでしょう。相場としては特に決まっているものではありませんが、1人あたり100円程度のもので十分でしょう。もし、小分けせずにまとめて渡すのであれば「御礼」とのしをつけるのがいいでしょう。こういったサービスはインターネットでもやってくれます。

ちょっとだけ時間をかけて探せば良さそうなものを見つけることができます。感謝の気持ちを伝えるのも社会人のマナーです。必ず「しなくてはならない」というものでもありませんが、少しの気遣いで退職する印象が変わることもあります。ぜひ前向きに検討してみてください。

会社のメンバーとの人間関係を継続させるために

会社を退職した後も、人生は続いていきます。人生で必要になるのは、家族であり友人であるという人間関係だといえるでしょう。せっかく出会えた人間関係を、会社を退職するからといって断ち切る理由はありません。人間関係を継続していくために気軽に連絡を取り合う関係性を持てることが、人生を豊かにするうえで重要でしょう。

さてここまで、退職後、会社とトラブルを起こさないために、退職が決まった後どんな行動をすべきかを考えてきました。最後にまとめてみましょう。

<退職後、会社とトラブルを起こさないためにすべき行動>

・就業規則を確認して、自分の権利を理解しておく
・年金、保険、税金、雇用保険などの勉強をしておく
・後任への引継ぎは時間をかけてしっかり行う
・取引先への挨拶、後任の紹介を行う
・退職最終日には社内への気遣いを準備する
・人間関係を継続できるように、円満退社をする
・「感謝」の気持ちを忘れずに残された時間を大事にする

人は去り際が一番大事です。

どういった印象を残したいのかをイメージして退職の業務を行うことができると非常にいいと思います。また引継ぎ業務は、その業務の中でも最も重要になってきます。その後任の印象が、その会社におけるあなたの印象のイメージを大きくする可能性があるからです。時間をかけて丁寧に行うべきでしょう。

40代の男性が退職するというのは、非常に大きい決断になると思いますので、在職中にできることをしっかり考えて行動できるようにしましょう。もし、あなたが独立開業を目指したいのであればこちらのサイトも参考に見てみてください。