有休をきちんと消化できなくて困っている

40代の男性で、自分の有休をきちんと消化できなくて困っている人も多くいると思います。

ある仕事調査では、有休の取得率が高い職場ほど従業員満足度が高いという結果が出ています。有休の目的は、労働者が健康的に働けるように心身ともに休めるように定められたものですので、有休をしっかり消化するというのは健全な職場であることの1つの指標ともなります。

できる限り有休は取得したいところです。今回は有休について考えてみましょう。

なんとしても有休を取るために仕事を早く片付ける

「仕事の量が多すぎて、有休を取得できない」という人は日本の企業では多くいると思います。しかしながら良いモチベーションや良いパフォーマンスを発揮するために、適度な休暇は重要です。今回は有休を取得できるようにするために、仕事を早く片付ける方法について考えてみましょう。まず、仕事を早く片付ける人の特徴をおさえてみましょう。

<仕事を早く片付けることの出来る人の特徴>

・仕事の重要な部分を理解して、それ以外ではある程度手抜きができる
・判断力がある
・ここぞという時の集中力が高い
・仕事の切り替えが早い
・良い意味でのマイペース
・一度経験したことを覚えている
・事務能力が優れている
・コミュニケーション能力が高い

「力の入れ加減が絶妙に上手い」という人がどうやら仕事を早く片付けられる人の共有の特徴のようです。

これはもちろん、仕事のスキルや経験によって得られるものもあると思いますが、意識して改善できることもあります。例えば、仕事の優先順位をしっかり決定して「どこに力を入れるべきか」ということは、ノートなどに書くような習慣をつけることで身に付けられるスキルです。

逆に仕事が遅い人は、あれもこれも手をつけてしまう傾向にあるようです。今日は何をすべきか、という事を電車の中で考える、頭の中で整理することで仕事の優先順位をつけることができるようになります。

仕事が早い人はミスも少ない印象を受けますが、実際のところミスは誰にでもあります。実は、「ミスをチェックして修正する余裕がある」から結果としてミスが少ないのです。ミスが少なければ仕事が進んだ段階でやり直しになることがないため、「仕事が早く、しかも正確」という印象になるのでしょう。

こう考えると、仕事を早く終わらせるコツは、以下のようになります。

<仕事を早く終わらせるために必要なこと>

・仕事の優先順位と重要度を理解できる
・納期管理をしっかりできる
・仕事の見直しを必ずしてミスを減らしている

もちろん、仕事の見直しができるというのは事務作業のスピードがまずなければなりません。
これはある程度の努力で身に付けることができます。例えば、キーボードのショートカットキーを覚えていたり、自動計算式を作成できたりすることで事務作業のスピードを上げることができます。

単純に目の前にある仕事を早く終わらせるということでなく、「仕事の本質を見抜く」ということが仕事を早く終わらせて有休をしっかり取得できるための近道になるようです。

有休を会社に買い取ってもらうことは可能か?

有給休暇を会社に買い取ってもらうことができるでしょうか?基本的には有休の買い取りは禁止されています。
なぜなら、有休の買い取りを可能としてしまうと「休みはいらないからお金が欲しい」という人を増やすことになるからです。そもそも有給休暇というものは、「労働者が健康で働けるため」の制度であるのに、その制度を利用して労働者がお金稼ぎをしてしまっては、その制度の意図に反する結果になってしまいます。

しかし、例外として会社によっては、退職が決まった際の使いきれない場合に、有給休暇を買い取るという規定を設けている会社もあります。これは、かならずそうしなければならないというものでなく、あくまで会社が任意で決めているルールですので、気になる人は会社の規定をよく読んでみましょう。

ここで、有給休暇の趣旨を再度確認してみたいと思います。昨今「働き方改革」ということが声高に叫ばれています。極論してしまえば働き方改革は、「休暇改革」とも置き換えることができるでしょう。有給休暇の在り方については特に最近は多くニュースや新聞で取り上げられる話題です。

ここで本当に考えなければいけないのは、有休をきちんと消化できなくて困っている理由は、「仕事が忙しくて現実的に難しい」のか「社内で有休を取ろうという雰囲気になっていない」のかを明確に分けて考えていく必要があるのではないか、ということでしょう。

高齢化社会が急速に加速する日本では、これから労働者人口はより減少していきます。現在働いている社員は、貴重な会社の財産のはずです。長期的な目線に立って考えれば、有休をしっかり取得することで、従業員満足度を高めた方が賢明なはずです。

もし、有休を取れる雰囲気が無い職場であれば、有休の在り方についてしっかり話し合える場を積極的に設けることが必要なのではないでしょうか。

有休が取れない場合はどこに相談するべき?

有休をきちんと消化できなくて困っている場合、まず上司に相談して現場の状況を知ってもらうことが重要です。有給休暇は労働者の権利ですし、有給休暇を正規の手順で会社に申請した場合には、会社は基本的にはそれを拒否することはできません。

しかし、「繁忙期だからちょっと時期をずらして取得してくれないか」という調整をすることはできます。それ以外では会社は労働者に対して有休を認めてあげる必要があります。

しかしながら、職場の雰囲気として「誰も有休なんて使っていない」という会社は日本では未だに多いのが現実です。上司に有休の申請をして、断られるような場合は転職を検討すべきかもしれません。それでも改善を目指すのであれば、その相談窓口はどこになるでしょうか。

会社内に労働組合があれば、相談してみるのがいいでしょう。個人の力ではなかなか受け入れてくれないことも、労働組合として会社に交渉を持ちかけるのであれば、会社もそれなりの対応をしなければならないでしょう。

中小企業で労働組合が無い場合には、外部にお願いすることになります。この場合、担当は都道府県に設置されている労働局や労働基準監督署になるのですが、相談する場合は会社と対立する立場になることになります。

社内で相談しても全く改善されない場合の「最後の切り札」として、相談するようにしましょう。

有休を使う人と使わない人の評価はどっちが高い?

最近のSNSで有休に関することが話題となりました。「有休を使う人と使わない人のどちらを高く評価するか」という中高年世代にとったアンケートの結果、8割の人が「有休を使わない人」を評価するという結果だったそうです。

この結果については様々な人がコメントをしました。「有休=悪という考え方、あり得ない。」といったものや「バブル世代は仕事すれば金になったから有休使わなかった」「吐き気がする」「有給休暇なんて存在を知らんのだろ」という若い世代からの反発が大多数を占めることになりました。

どうやら、「毎日真面目に働く人を評価すべき」という視点で働く傾向が強いようですね。

このあたりが非常に日本的なのかもしれません。「結果を出して休める人が最も能力が高いから評価されるはず」という考え方には現実的にはなかなかならないようです。そもそも中高年世代が有休の有効な使い方を知らないというのが一番の問題点なのかもしれません。中高年世代の社員が積極的に有休を取得している職場では、自然と部下も取得できる雰囲気になるはずです。

有休の取得率を上げることで企業が得られる効果は?

現在日本は有効求人倍率が上がり、「売り手市場」だといわれています。優秀な社員がいても条件が良い職場に流れてしまうことがあるかもしれません。企業としては、社員の環境を整えて離職率を下げていく戦略が必要になります。求人をするにも広告費が莫大にかかりますし、社員の教育には長い時間がかかります。

最も効率が良いのは、離職率を下げて社員を定着させることです。特に、若い世代では給与の良さよりも職場環境を重視する人が増えてきているため、有休の取得率は「風通しの良い社風なのかどうか」を判断する1つの基準として捉えるようになってきました。企業は有休を社員に積極的に使うことで、結果的には経費を削減し優秀な社員を雇用・定着させることになります。

「社員の有休の取得率が上がると、労働者の業務量が減り売上が落ちるのでは?」という目先のことだけを考えている会社が多いのが実情なのでしょうが、実際には有休を取得しやすい環境をつくることで業績を伸ばしている会社もあります。

「働くときに集中し、休みはしっかり取ってプライベートを充実させる」という環境作りが、活気ある職場への第一歩なのかもしれません。

2020年までに有休取得率70%目標は可能か

2018年の6月に成立した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」案(働き方改革関連法案)では、この有給休暇について踏み込んだ内容があります。それは「2020年までに有休取得率70%を達成する」というものです。

世界的に見ても日本の有休の取得率は極めて低く、世界最下位の座を毎年韓国と争っています。特に男性の取得率は40%程度です。これを改善すべきどいうのが、「働き方法案」であり年に5日は必ず有休を取得しなければならないと会社に「義務化」させるという内容になっています。

これは政府の一億総活躍社会実現の目玉ともいえる法案で、多様な働き方を生み出そうとするものです。

企業としては、これにしっかりと対応する必要があります。計画性がないと、年度末に誰も職場に居てはいけない環境になってしまいます。年間を通じての具体的にどのように有休を社員に使ってもらうかを考えるべきでしょう。いくつかのパターンがあると思いますが、考えてみることにしましょう。

<計画性のある有休休暇の取得の仕方>

・会社全体で一斉に取得する
・いくつかのグループに分け、交代で有給休暇を取得
・個人ごとに計画表を組んでもらう

業種によりますが、会社全体で一斉に有休を取得するのは極めて効率的だといえます。なぜなら、チームや担当官で「引継ぎ」の時間に割かれることがないからです。しかしながら、飲食店、販売店、病院、介護施設といったサービス業においては現実的には難しいため、2番目や3番目が無難な選択ということになるのだと思います。2020年までに有休取得率70%を達成するためには、政府がその制度を義務化させることだけでなく、職場で働く全員が「有休は取得できることが当たり前」という共通認識をしっかり持つことが最も重要なことになりそうです。

さて、ここまで有休をきちんと消化できなくて困っている人に向け、日本社会全体の方向と有休の在り方について一緒に考えてきました。最後にまとめてみましょう。

<有給休暇についての考え方>

・有休を取得できるように仕事を早く終わらせるようにする
・仕事を早く終わらせるコツは、「優先順位」「納期意識」「ミスの確認」の3つ
・有休休暇は会社に買い取ってもらうことは原則できない
・有給休暇が取れない場合の相談は直属の上司
・直属の上司に相談しても理解が得られない場合は、転職を検討する
・仕事で結果を出して有休を取得できている人を評価できる環境作りが大事
・有休の取得率を上げることは、長期的にみて会社にメリットがある
・働き方法案で年5日の有休取得が義務化
・職場全体で意識し有給休暇70%の取得を国で目指す

「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を聞く機会が増えてきました。仕事と生活のバランを上手く調和させることで、誰もが快適な生き方を目指したいですね。もし、これを読んでいるあなたの職場で、有休休暇の取得など一切認められないという社会と逆行した雰囲気があれば転職や独立を目指すのも手段かもしれません。こちらのサイトを参考にしてみてください。