40代からの起業について知っておきたいこと

40代の男性が会社を退職し、起業する際に知りたいことは「どのようなビジネスが成功しやすいのか?」ということでしょう。

まずは、成功しやすいビジネスの特徴を収益の面から考えてみましょう。また、自身が行おうとしている商品やサービス戦略の立て方の具体例をみながら検討したいと思います。また、起業といっても様々な起業の方法がありますのでメリットやデメリット、起業の目的を明確にするアイデアなどを今回は考えてみたいと思います。

 成功しやすいビジネスの特徴

独立開業するときには、誰もが成功している自身の姿を夢見るでしょう。独立開業する目的はもちろん人それぞれですし、「成功」の基準も全く異なるでしょう。しかし、独立開業するからには売上を伸ばし、利益を得るのは誰もが共通する目的です。

ここでは、利益を出しやすいビジネスの特徴を考えてみたいと思います。

<イニシャルコストが小さい>

イニシャルコストとは、独立開業する際の初期費用のことです。このイニシャルコストが大きければ回収するまでの期間が長期化してしまうため、利益を出しにくくなります。独立開業する際には最初のイニシャルコストの計算を小さく見積もってしまう傾向にあります。

建物や場所、什器やシステムの導入などは思いのほか高くなることもあるでしょう。まずは、早期に利益を捻出できるようにイニシャルコストを抑えることが重要です。また、イニシャルコストを抑えられる業種を選ぶと成功しやすいでしょう。例えば自身の能力で商品やサービスを提供できる業種であれば、イニシャルコストは小さくてすみます。

主な例としてデザイン業やインターネットビジネスなどはイニシャルコストが低い業種です。

<ランニングコストが小さい>

イニシャルコストのほかにも、毎月固定で必ずかかる費用があります。一般的にこれをランニングコストと呼びます。事務所を借りるのであれば、家賃、光熱水料、通信費が必ず必要になります。また最初から人を雇用する場合には、人件費が発生します。この毎月のランニングコストが大きいと資金がショートしやすくなります。

ランニングコストを抑えることができれば売上に応じて利益が出るようになるため、比較的早い段階で黒字化させることが出来るようになります。

<仕入れをいかに減らせるか>

ビジネスをする上では、在庫を抱えてしまうのは非常にリスクを伴います。実店舗で販売するような業種であれば、必ず商品か素材を仕入れる必要があります。売れるまでは支出のみが計上されていくので、仕入れが大きいとどうしても失敗する可能性が出てきてしまいます。

その観点で考えるのであればサービス業は仕入れがある程度少なくなるため、成功する可能性が高いといえるでしょう。
利益率という視点でビジネスを考えてみると良いかもしれません。

<リピーターを多く抱える>

実際に独立開業すると、一定の決まった収入というものは自ら作り上げていくしかありません。会社員時代には毎月一定の収入を給料日にはもらっていたと思いますが、それがいかに有難いことだったのかを感じることでしょう。毎月の定期収入を得るには、リピーターを多く作ることです。

単月でどれだけ多くの収入を確保しても、翌月には0になる可能性があると失敗しやすくなります。そのために商品やサービスを定期的に利用してもらえるように工夫することが重要になります。単純に新規のお客様に買っていただくよりも、既存のお客様にリピートしてもらう方がコスト削減につながります。

その意味でもリピーターを増やすことは重要です。また、毎月一定の収入があると事業としては次のステップに進むことが出来るようになります。

 ニッチなビジネス、ブルー・オーシャンの発想とは

2005年に発刊された「ブルー・オーシャン戦略」というビジネス書があります。日本にも話題になったので既に読んだ人もいるかもしれません。この書籍においてW・チャン・キムとレネ・モボルニュの2人の著者により示された市場競争の在り方を「ブルー・オーシャン」と呼ぶようになりました。

現在のビジネス用語としては定着した言葉です。わかりやすくいうと、「競争の激しい市場で争わずに未開拓の領域を切り開くべきだ」という考え方です。血で血を洗う競争市場を「レッド・オーシャン」と呼び競合のない市場を「ブルー・オーシャン」を名付けたのです。

誰もいない海域で、新しい価値を提供するニッチなビジネス戦略が独立開業する成功への鍵になるかもしれません。

日本では「ブルー・オーシャン戦略」が成功した例として任天堂の「Wii」の開発が良く取り上げられます。
任天堂は「Wii」の発売前はゲームキューブというハードウエアを開発し、ソニーのプレイステーションやマイクロソフトのXBOXなどと「レッド・オーシャン」での戦いを行っていました。当時は、ゲーム機の顧客は10代後半~20代前半の世代だと考えて開発が行われていました。

任天堂は「Wii」の開発にあたり、その市場での争いを避け小さい子どもや大人にまで市場を拡大してハードウエアを開発したことで利益の拡大に成功したのです。「Nintendo Switch」もその戦略に沿った後継ハードウエアといえるでしょう。

つまり独立開業する場合には、大手企業に正面から向かうような商品やサービスでは到底敵うはずがありません。
ニッチな商品やサービスを展開し、そのリピーターを抱えることで成功への道が切り拓いていくのです。

既存のビジネスを真似すること

「ブルー・オーシャン戦略」の要点はわかりましたが、誰にでも独自の商品やサービスを提供できる能力がある訳ではありません。しかも困ったことに、ニッチな商品やサービスというものはその業種に精通していなければ開発することができないかもしれません。

多少時間はかかりますが、最終的な発想として独自の商品やサービスを考えるとして、独立開業したての事業は「既存のビジネスを真似する」ことから始めるのも悪い選択ではありません。

既存のビジネスを真似するメリットは多くあります。まず、発想を持つ必要がありません。最終ゴールが見えていますので、具体的にそのビジネスを実現していけば一定の利益を得ることが出来るようになるかもしれません。そうした成功の中で業界でのニッチな分野に飛び込んでいけばより成功に近づける、という考え方です。

類似するビジネスがあれば、その商品やサービスを誰かに説明するときには非常に楽に話すことが出来ます。例えばエンドユーザー、もしかしたら融資を受ける場合に何か新しいサービスの利点を伝えようとすると非常に難解になります。ですが、「アマゾンのようなインターネットサービス」と話すと誰もがイメージできるでしょう。

最初は大きい枠の発想で、こういった商品やサービスのイメージを持ち、既存ビジネスの真似で利益を出せるようになったら「ブルー・オーシャン」に向かうという流れが最も成功しやすい道なのかもしれません。

失敗しやすいビジネスの特徴

これまで成功しやすいビジネスモデルを検討してきましたので、「失敗しやすいビジネスの特徴」というのは逆に考えれば答えが簡単に出そうです。

①イニシャルコストが高く
②ランニングコストが高く
③仕入れが多く
④リピートしにくい

というのが失敗しやすいビジネスモデルとなりそうです。

基本的にはビジネスで成功している例をみると、「柔軟性がある」起業家が最も成功しているといえそうです。何が売れるのか、この地域でどんなサービスが望まれているのか、というのは最初からわかるはずがありません。事業の形にこだわらず、顧客を向き合いその商品やサービスを変えていけることが成功へ繋がっているようです。

この文章を書いている2018年11月2日、メルカリが「メルカリ カウル」という本やCDに特化したアプリケーションを終了させることを発表しました。わずか1年半での終了です。結局この「メルカリ カウル」は商品バーコードを読み取ることでその商品を自動的に設定してくれる「バーコード出品」が魅力だったのですが、本体のメルカリに実装されたためにその意味を失いました。その意味でのサービス終了なのですが、決断の早さには非常に驚かされます。

その一方では新サービスとして「メルカリNOW」「teacha」「メルカリ アッテ」などのリリースも早く、非常に柔軟な発想があることがよくわかります。最初から「こうあるべき」という考え方を持つより「やってみてから考えよう」という考え方が起業家には必要なのでしょう。

 あなたにとっての起業の成功とは何か?

会社を退職して、ある程度のリスクを背負って独立開業をする人には何か理由がきっとあるはずです。その理由というものを明確にすることで、成功を定義することができるかもしれません。日本の義務教育ではビジネスにおける成功の定義を考える授業などありません。

しかし、欧米のある国では小学生に必ず教える言葉があります。「Define your own success.」
有名な言葉ですね。「君の成功とはいったい何か?それを定義せよ」という意味になるでしょうか。

起業するには成功のビジョンを持つことが重要です。その成功ビジョンとは何でも良いと思いますし、人それぞれです

「莫大な利益を出すこと」
「家族を幸せにすること」
「日本のテクノロジーを世界に広める」
「サラリーマン時代より、年収を上げる」
「自分という人間の才能を世間で試す」
「地域で一番のラーメンをつくる」
「高年齢者から感謝されるサービスを提供する」

どれもが正解です。自身で成功のビジョンを持ちましょう。もし、創業して1年目で誰かに迷惑をかけることがあっても、3年後、5年後に成功していれば世間は「成功者」と呼んでくれるようになります。

色々な起業の方法

「起業」と一言で言っても色々な仕方があります。大きく分類すれば3種類に分類することができます。
もちろんそれぞれにメリット・デメリットがあります。順番に見ていきましょう。

<個人事業主として起業>

個人事業主というのは、法人を作らずに事業を行う人を指します。個人事業主としての独立は非常にハードルが低く、税務署に開業届を出すだけで手続きができます。

イニシャルコスト・ランニングコストを低く抑えて起業することができ、人を雇わずに全て自分で業務を行うことも可能です。ただ、会社員時代と違い0からのスタートとなるために信用を勝ち取るまでにはある程度の時間が必要になるでしょう。

<会社を設立して起業>

個人事業主として独立開業するよりも手順がやや複雑になります。株式会社や合同会社などがあり、それぞれに必要な書類や手続きが異なります。

ある程度の資金も必要になりますが、以前のように莫大な資本金を準備する必要はありません。個人事業主と比べ、社会的な信用を得やすくなりますが、たとえ赤字になったとしても税金の支払い義務が生じます。

個人事業主がある程度の利益を得ることが出来るようになってから「法人化」するということも可能です。

<フランチャイズで起業>

フランチャイズ提供者がビジネスのノウハウや商品・サービスをフランチャイズ加盟者に提供するものです。フランチャイズで起業する場合には、商品・サービスの知名度があるものを提供できるため、収益を上げるまでの期間が非常に短くすむのが特徴的です。

フランチャイズ加盟者は、提供者にロイヤリティを支払う必要がありますが、研修やサポートを受けられる体制があるために、会社員時代と異なる業種からでも参入しやすいメリットがあります。

さて、ここまで起業について知っておきたいことを収益面、戦略面から考えてきましたがいかがでしたでしょうか。最後にまとめてみたいと思います。

<起業について知っておきたいこと>

・イニシャルコスト、ランニングコスト、仕入れを少なくすることが成功への鍵
・リピーターを増やすことで、次のビジネス展開を行うことが出来るようになる
・独自の商品・サービスを提供する
・最初は既存のビジネスを真似するのも手段の1つ
・ビジネスには柔軟性が必要
・成功を定義する
・起業にも3種類の方法がある

ちなみにフランチャイズ起業を目指すことに興味を持たれた方には四十路の転職ネットがおすすめするこちらもぜひ一度ご覧ください。
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